空腹と記憶

記憶をつかさどる海馬の研究で知られる、池谷裕二さんが、
空腹と脳の関係について、こんな記事(読売4.15朝刊)を書いている。
       ◇
胃が空っぽの時に放出される「グレリン」という消化管ホルモンが、
脳の視床下部に届いて、食欲を増進するのだが、同時にそれは、
記憶をつかさどる脳部位の海馬にも強く作用することが、
数年前発見された。


大自然の中で生活する動物たちが生き残るには、
敵に遭遇した状況や、獲物にありつけない道を、
きちんと記憶しておく必要がある。
サバイバル下で記憶力を活性化するこうした性質は、
長い進化を経ても、ヒトの脳に残っているのではないか、と。


グレリンを脳に伝えるには、
満腹になるまで食べず、無駄な間食も慎む。
つまりは『腹八分目』の心意気が大切という(のだが…)。